前回、硬すぎるマットレスについて書いて、以外と好評だったので、今回は柔らかいマットレスについて書いていきます。
柔らかすぎるマットレスもやっぱりNG
最初に結論を言うと、肩こりや腰痛に関連して選ぶなら、マットレスは柔らかすぎても、硬すぎてもいけません。「過ぎたるは猶及ばざるが如し」で、どちらも腰痛や、肩こりを引き起こす危険があります。
硬すぎるマットレスについては、以下の前回の記事に書きました。興味のある方はぜひご覧ください。
硬すぎるマットレスがNGな理由
よく患者様に、マットレスの硬さはどうすれば良いですか?と聞かれます。肩こりや腰痛の患者様で寝具のお悩みを持っている方は多く、とにかく硬いマットレスが良いと考えている人が多いですがそれは違います。マットレスはやや硬めがちょうどよく、また感覚的に良いのが一番です。
柔らかいすぎるマットレスがダメな点
柔らかすぎるマットレスがダメな理由は、大きく3つあります。
寝返れなくて、体がこる
寝返りはマットレスからのを反発力を利用してできるので、柔らかすぎるマットレスだと、反発力がないため、寝返りがしづらくなります。寝返りがしづらいと、同じ姿勢を取り続けることになるので、筋肉がこわばったり、血液の循環が滞るため、体がこって肩こりや、腰痛を引き起こしやすくなります。
良い姿勢が保てない
寝る姿勢も脊柱が自然なS字を保つのが良いです。しかし柔らかすぎるマットレスだと、体が沈み込みすぎてしまい、自然なS字が崩れ、体が逆に捻れてしまう場合があります。
汗がかきにくくなり、夏は暑い
人は体に触れている部位の汗が出ずらくなり、反対側の触れていない部分が汗をかくという性質があります(反側発汗)。汗は、体の熱を下げる作用があるため、汗が出にくくなることは、暑さが逃げなくなることも意味します。
柔らかいマットレスだと体がが沈み込み、体とマットレスが接触する場所が多くなります。触れる場所は汗がかきにくいため、体温を下げることができず、暑くなりやすくなります。
柔らかいマットレスの良い点
柔らかいマットレスの悪い点を書きましたが、もちろん良い点もあります。大きく3つあります。
クッションが体を保護する
マットレスが硬すぎると当たっている部分の圧力が上がり、その部分の血が滞り、特に痩せている人は直接骨に当たるので、こりや痛みを生じる場合があります。柔らかいマットレスでは、当たりが柔らかいため、この圧を逃がせます。
寝返りをしすぎることを抑制する
寝返りは多いのも問題で、睡眠不良な人で寝返りが多いと言われています。これははっきりとした原因は言えませんが、寝返りは睡眠段階の移行に関係するため寝返りが多すぎると睡眠段階の移行を阻害することや、そもそも寝ている姿勢や環境が辛くても寝返りが多くなるので、寝返りの多さは必ずしも良いとは言えません。
横向き寝派には良い
横向きで寝る機会が多い人には、柔らかめのマットレスは良い寝姿勢を保つのは良いと言われています。
やや柔らかめのマットレス良い人
マットレスがやや柔らかめが良い人は大きく3つです。
- 痩せてる人
- 横で寝る姿勢が多い人
- 寒がりな人
これらの条件に当てはまる人は、ぜひ一度やや柔らかめのマットレスを検討してみてください!
調べた結論、身も蓋もない話
色々と腰痛や肩こりなどに良いマットレスを調べた結果の、本当の本当の結論は、ただ一つでした。それは「自分が気持ち良い思うマットレスを選ぶ」と言うことです。
色々調べて気づいたのは、多くの論文でマットレスと痛みの関係を論じるにはまだわからないと書かれていました。そして、お客様で腰痛のある患者様でも柔らかいマットレスで痛みが治ったと言う人や、逆に悪くなったと言う人がいて、どのマットレスが良いかは一概には言えないなと、私も感じてます。
しかし、ある外国のサイトにも書いていましたが、8年くらい使った古いマットレスは、マットレスがへたってしまうため、古いマットレスはおそらく良くないだろうと思います。
あなたにマットレス購入をアドバイスするなら
もしこれからマットレスを買いたいと考えている方は、今まで述べた意見を参考程度にとどめておき、一度柔らかすぎず、硬すぎないマットレスに一度寝てみて、その中で、ぜひ自分が気持ちが良いと思うものを選んでみてください。
寝返り、呼吸がしやすく、良い姿勢が保ちやすいものを選んでみることがおすすめです。
ただ、ここで注意しなければならないのは、実際に良いか悪いかを決めるためには使ってから、体が馴染むまで10日はかかるらしいです。できれば返金保証がついたマットレスに10日間試してみることがおすすめです!