肩が痛みで、腕に原因のある方が時々います。肩が痛くて、腕が主な原因という人に正直あまり会わないですが笑、私も肩周りの不調の際に、二の腕(上腕三頭筋)をほぐすと症状が少し良くなった経験をしたことがあります。このように、私を含め、腕が原因で肩に痛みが生じる場合もあるので、今回は肘の後ろの筋肉である上腕三頭筋と、肩こりと肩の痛みについて書きます。
上腕三頭筋ってどんな筋肉?
まず上腕三頭筋は、肘の後ろから肩にかけてついている筋肉なので、主な役割は肘を伸ばすことです。それ以外には、肩や肩甲骨についているので、肩を後ろに動かすのと、肩甲骨を動かす(上方回旋)役割もあります。
この筋肉は、肘を90°曲げた時に一番力を発揮します。特にパソコンのキーボードを叩く姿勢は、肘を曲げる姿勢になるので、この筋肉に力が入りやすい姿勢です。
この筋肉は実は筋肉の機能だけでなく、位置も重要です。理由は、上腕三頭筋と他の筋肉が共同で腋窩神経が通る隙間が作られており、そこの隙間がこれらの筋肉の位置の異常があると、肩こり、手の痺れ、肩の痛みなどの症状が出る場合があります。
上腕三頭筋が悪いと、肩こりや痛みが起こる理由
上腕三頭筋の位置や、筋肉の状態が悪くなると、肩こり、肩の痛み、痺れ、肩の上げにくさが生じる場合があります。
これらの症状が起こる理由に関して、3つ紹介します。
上腕三頭筋の位置が悪くて、神経を圧迫する
この筋肉が硬さや短縮などよって、先ほど書いた神経が通っている隙間が狭くなり、神経の圧迫を生じ、肩や腕に症状が出る場合があります。
上腕三頭筋のトリガーポイントによる痛み
トリガーポイントとは、痛みや痺れなどを生じさせる筋肉が特別に硬いスポットのことです。上の図のように上腕三頭筋のトリガーポイントは、肩まで影響するので、このスポットが固くなっていることが、肩の痛みの原因になる場合があります。
上腕三頭筋が固いと、肩が動かしにくくなる。
上腕三頭筋は、肩甲骨についていて、肩を後ろに引く作用があります。よって、この筋肉が硬くなると、肩を後ろに引く作用が強くなりすぎて、肩を前に上げる(ばんざいするような動き)ことがやりにくくなります。動きにくいと、それだけ筋肉に力を必要になったり、肩甲骨の動きが悪い状態で肩を上げると肩の関節に負荷がかかったりするので、肩の痛みやこりにつながる場合があります。
上腕三頭筋のほぐし方
この筋肉のほぐし方を、二つ紹介します。
まずはストレッチの仕方をご紹介します。
- 両手をばんざいして、伸ばしたい方の肘を曲げて、もう片方の手で肘を押さえる。
- 体を肘を曲げた方の逆側に倒して、肘で押さえた方の手を同じ方向に引っ張る
最後に、マッサージの方法ですが、これは単純に先ほどご紹介した、上腕三頭筋のトリガーポイントをほぐすのがおすすめです。上腕三頭筋のトリガーポイントは、押すとその押した場所だけの痛みだけでなく、肩まで響く痛みがある場合があり、響きがある場合は、ほとんどの場合上腕三頭筋のトリガーポイントといえますが、響かなくてもトリガーポイントであることが多いため、痛いところをほぐすという考えて良いです。マッサージのコツは、思いついた時に一分程度揉むことと、トリガーポイントを押してる時の痛み以外の不快感がなく、また終わった後に肩の痛みが楽になっている場合のみ、続けることです。ちなみに、トリガーポイントをマッサージしているときに、うまく効いている場合は、即効性があるはずなので、もし何回か行って即時効果がなければ、もしかしたら上腕三頭筋が影響していない可能性もあります。
今回、上腕三頭筋と肩の痛みについて紹介しましたが、正直私の経験では肩の痛みが、直接的に上腕三頭筋が肩に影響していたと感じるケースは少ないです。しかし、逆にどこに行っても治らない場合に、この筋肉が硬くて、肩に痛みが生じている場合もありますので、色々マッサージ行ってもあまり痛みが変わらないな〜と思う方は、ぜひ上腕三頭筋をほぐすことを試してみてください。