ストレスで肩こりが起こることはよく知られています。しかし具体的に、ストレスがどう肩こりに関係するかは、わからない人が多いため、今回はストレスとリラックス法についてご紹介いたします。
ストレスは二種類ある
ストレスには二種類あり、身体的ストレスと、心理的ストレスの二つがあります。
身体的ストレス
主なストレスは姿勢の崩れによる体へのストレスです。肩こりを引き起こす姿勢は、猫背と左右非対称の姿勢の2つあります。原因は、以下のようなことが考えられます。
猫背になりやすい原因
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作業そのものが無理な姿勢で行っている場合
例えば、机と椅子が合わない場合なども、猫背になりやすいです。
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両目の矯正視力が低い場合
うまく物が見えないと、よく見ようとして前屈みになり猫背になる場合もあります。これは、高校生で視力が低い生徒の約半分が肩こりを自覚しているというデータもあり、学生の大きな問題でもあります。
左右非対称になりやすい原因
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股関節や膝関節の使い方が上手でなく、上半身に力が入りやすい人に多い
動きをする時に、上半身から動き出す傾向がある人は、力を効率的に使えていない場合が多く、筋肉に力が入りやすくなる場合があります。
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左右非対称の動きのスポーツをしている
一般的に運動は肩こりは良いですが、スポーツ競技者で見かける肩こりは頑固なことも多いです。強い緊張状態で、左右非対称な動きがあると、体が硬くなりやすいです。
心理的ストレス
神経症・心身症
この症状のある場合は、肩こりの症状は60%以上の方にあるというデータや、80%以上の人に姿勢が猫背になっているというデータがあります。よってこれらの症状がある場合は、精神や身体的なストレスから、肩こりになりやすいといえます。
うつ病
うつ病で身体症状が顕著な例が多く、うつ病の60%が肩などに痛みを感じているというデータがあります。そしてこの痛みがうつ病の回復を遅らせると言われ、悪循環を引き起こす場合があります。
悩み
精神的不調感をもつ大学生の55%以上が肩こりの症状があるというデータがあります。
ストレスへの対策
ストレスを軽減するには、不安感を減らすことがまず必要です。そして、ストレスへの対処法は色々あります。例えばリラクゼーション、薬物療法(抗不安薬、抗うつ薬、抗てんかん薬など)などで、これらの対処法がまずはストレスに対しては有効だと言われています。薬に関しては、私の専門外なので、ここではリラクゼーション法について述べます。
漸進的筋弛緩法
筋肉のリラックスと緊張を交互に行います。リラックスした体の感覚を身につけることを目的とする方法です。
- 深く息を吸って左足の筋肉に力を入れます。
- そのままで10秒キープして、息を吐きながら、力を抜きます。
- この一連の流れを足先から頭まで全身に行います。左右がある場合は、左から行います。
深呼吸法
深呼吸は疼痛を和らげるためにも有効な方法です。横隔膜から意識して呼吸を行うとより効果的です。
- 息を鼻から吸います。この時、腹部が広がり、横隔膜が下がるのを意識して、胸はあまり動かさないようにします。
- 口から吐きます。この時、息を吐ききることに意識を集中させ、お腹をへこませながら行ってください。